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住宅ローンの基準目安

家自体も審査対象に

住宅ローン審査の対象は借入れする本人はもちろんの事、購入する物件についても審査の対象となります。この事から、審査は、購入する物件が決定してからになります。
購入前に、借入れできるかどうか打診することは可能ですが、それはあくまでも収入面などについてのみで、購入する物件によっては、借入れできないこともあるのです。

担保評価額とは

住宅ローンを借入れすると、金融機関は対象となる土地と建物に抵当権を設定します。
万一、返済が滞った場合には、銀行は抵当権を実行し、対象の土地と建物を処分することによって資金を回収するのです。
担保評価とは、このような場合に一体いくらで売れるのかという金額で、金融機関が査定の上、判断します。
普通、借入れ可能額は、この担保評価額を上限としていますが、住宅ローンの借り換えの場合には、本人の返済能力によっては担保評価額の2~3倍の借入れも可能としている金融機関もあります。
物件タイプごとの担保評価額の目安は下記の通りとなっています。

新築の分譲物件

新築分譲マンションや、新築建売住宅などは、購入価額を担保評価額としていることが多いようです。この事から、購入価額の100%の金額までの借入れが可能です。

建物の建築の場合

一般的に、建築請負契約の価額を担保評価額としています。
この事から、建築費の100%の金額までの借入れが可能です。

中古住宅

購入価額を担保評価額としていることが多いようです。一戸建てで、建物が古い場合には、土地だけの評価額となることもあり、購入価額よりも評価額が低い場合には、全額の借入れはできない事もあります。

借入れが難しい物件とは

金融機関は、返済が延滞した場合には、競売などで担保物件を処分することがあります。処分しやすい物件であることも重要であり、法規制に抵触するものは売却が難しいと考え、借入れすることは難しくなります。

建築基準法に抵触しているか

建物が、建築基準法に適合しているものであることが必要です。
建築確認を受けていること、検査済証の交付を受けていることが要件となります。
中古住宅の中には、建築時は建築基準法に適合していても、その後の法改正により、現在の法には適合しなくなってしまったものもあります。 既存不適格と言われるものですが、このような物件も、借入れは厳しくなりますので、注意が必要です。

都市計画法に抵触しているか

市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域で、原則一般住宅などの建物を建てることができません。
しかし、農林漁業者の住宅など一定の建築物は建築することが可能ですし、実際には、市街化調整区域の住宅を購入する人もいます。
金融機関によっては、住宅ローンの対象地を「市街化区域に限る」としているところもありますので、市街化調整区域の物件についての借入れは、難しくなります。

借換えが難しくなる事もある?!

新規分譲の場合には、販売会社があらかじめ金融機関と提携し、提携ローンを用意していることから、比較的容易に借入れが出来てしまうこ事とがあります。 定期借地権付マンションや、市街化調整区域の物件などが該当します。
これらは、購入後、借換えようとした場合に、取り扱ってくれる金融機関が少なく、借換えができないというケースが見られます。
このような物件を購入する場合には、将来、借換えをしなくてもいい様に、当初のローン選びをより慎重に行うことが重要なのです。
借入れする本人の返済能力に加え、以上のような物件についての項目についてもチェックされ、総合的に審査がなされます。
何の準備もないまま突然住宅購入を検討し始めると、思わぬところで借入れが出来ないこともあります。
まずは、どのくらいの借入額が自分には妥当なのかを見直した上で、物件探しをすると良いでしょう。